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ボクはそんな時計を見て思った。
家族は
ボクを捨てる気なのかな…
って。
けど、そんな哀しみを消し去るために…ボクは決意した。
「せんせっ先生っ」
「ん?どうしたの」
「あのね…おうち帰っていい?」
「えぇ…っと。お迎えまだ来てないから、もう少し待ってね。今お菓子もってきてあげるから…」
「帰るったら帰るのぉ―。おうち近いから平気だし」
「でもね、危ないから…」
一歩も退いてくれない先生にボクは顔をうつ向かせた。
けど、これはもちろん『負け』じゃない。
あえてスキを見せて、相手の情を買うっていう、ボクなりの作戦。
だから、こうしてる間のボクの頭の中は悪いボクでいっぱいなんだ。
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