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「受けるよ」 彼はすぐにでも金が必要だったのだ。 「かしこまりました。ではその内容ですが――」 男は両手を広げて、楽しげに言った。 「この中にひとつだけ、この部屋から出る扉があります。それを当ててください――実際に開けて、ね」 「な…ちょっと待ってくれ!」 彼は慌てた。 なぜなら扉は、色は違えどどれも同じで、区別などつかない。 「ああ、言い忘れていましたがチャンスは3回ですよ」 と、男はクスリと笑った。
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