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ごぽごぽと耳に触る音 徐々に香り立ついつものそれ 最近新しいものに変えた ちょっと苦みが強かった。 時々想像するんだ 私がマスターで あなたが客で それでもきっと珈琲は出さないだろう あなたがカウンターに座るなら そっと灰皿を差しだそう 蒼く深い海の色の。 あなたが其れを黒くして 私が其れを蒼くしよう。 ああ、商売にはならないな。 わたしは今日も書類に向かう。
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