プロローグ

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6月 -学園都市- 東京西部の未開拓地を一気に切り開いてつくられた 文字通り学生の街だ 大小様々な教育機関に 230万人もの住民を抱えるこの街には もう一つの顔がある "一大能力開発機関" それが学園都市のもう一つの顔 よって、この街の全学生は「超能力」を開発するための特別授業を受けている。 例えば「記録術(カイハツ)」 「記録術」とは学園都市特有の時間割り(カリキュラム)の一つ 表向きは「記録術(キロクジュツ)」や「暗記術」とされているが その実態は、投薬や整体刺激 あるいは催眠暗示によって人為的に"超能力"を開発するというとびぬけたものだ 発現する能力は個人の資質による所が大きいが 一通りの時間割りをこなせばたいていの生徒はスプーンの一つくらい曲げられるようになる 発現した能力の度合いによって 0~5までの6段階にランク分けされ その多くが0~2に分類されている。 その力は生まれながらの才覚による部分が大きいものの 日々の鍛錬によって各々更なる高みを目指すことが可能である 発現する能力は個々人で異なり 発火能力者(パイロキネシス) 精神能力者(テレパス) 電撃使い(エレクトロマスター) 念動力(サイコキネシス) 透視能力(クレアポイアンス) 空間移動(テレポーター) 風力使い(エアロシューター) などなど… 様々な能力があるため その訓練方法もそれぞれ適したものを選択する必要がある そして、俺はそんな街に住む学生 名前は「桐生 乱」 ちなみにlevel3の 風力使い(エアロシューター) …のようなものだ "ようなもの"というのはわけがある 学園都市の身体検査(システムスキャン)によると 厳密にいうと風を操る風力使いではなく 空気中の酸素を操る能力であるということらしい なので一応は風力使いのように風を操ることが出来るが同じlevel3の風力使いと比べて力は雲泥の差 力の弱い小柄な女性でも転ばす事が出来るかどうか… まぁ最悪足止めとか目くらまし程度にはなるかもしれない… 皮肉の意味も込めて 酸素遊興 (oxy pleasureーオキシプレジャー) とよんでいる
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