七月十八日

15/32
前へ
/246ページ
次へ
ー場面は変わり、今度はとある学校の放課後 教室では今朝不良に絡まれていた眼鏡の学生が帰り支度を終えて教室をあとにするところであった 「よう」 眼鏡の学生は背中からの呼びかけにビクッと肩を揺らし振り向く 「またちっと金貸してくんね?」 声のした方をむくと3人の男子生徒が金の無心をしてきた 「え…でも こ こないだ貸した分も…まだ返してもらってない よね」 眼鏡の学生はビクビクしながら声を震わせ答える …………… ……… … ガスッ ゴッ 「や やめ うぐ 」 眼鏡をかけた学生は 校舎の死角となる場所に連れ出され 男子生徒に暴行をうけていた 「ちゃんと返すって言ってんだろ?出世払いでさー だいたい無期限無利息無制限がオマエのウリだろ~?」 男子生徒は仲間に見張りをさせ眼鏡の学生を足蹴にしながら話す 「ちっ これっぽっちか」 眼鏡の学生の財布を奪うと中身を数えている 「小銭は残しといてやるよ」 もう一人の男子生徒が嘲笑いながらお札を抜いた財布を投げ捨てる 「よーーす」 「そっちはどうだった?」 「楽勝楽勝 廊下水浸しにしただけで風紀委員のヤツら総出で片付けたしてさ」 男子生徒は3人で役割分担をしていたらしい 1人は暴行を加え財布を奪い 1人は誰か来ないように見張り 1人は風紀委員の陽動 「見回り後回しにしてお掃除か」 「アイツら本当頭カテーよなあ」 「頭固いから風紀委員なんかやってんだろ」 「あ そっか」 3人の男子生徒は高笑いをしながら去っていく 眼鏡の学生はヨロヨロと起き上がりその後ろ姿を睨む 眼鏡の学生 (クソがっ 何やってんだよっ!!掃除する所が違うだろ!!無能力者(level0)がこの僕に暴力を振るってんだぞ 何が風紀委員だ オマエラが無能だから僕がこんな目に遭うんだ 気付けよ…!!)
/246ページ

最初のコメントを投稿しよう!

704人が本棚に入れています
本棚に追加