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ヴヴヴヴヴヴヴヴヴ
なにもできなかった桐生が「最悪だ…」と自己嫌悪に浸っているとケータイのバイブが鳴る
ケータイの画面を見ると篝火の名前が表示されている
…Pi
迷わず電源を切った
「今日の桐生さんは傷心気味なのです…どうかこのままお家に帰らせてくださいな…」
ケータイに向かって片手で南無…と呟き、桐生は出口に向かって歩き出す
♪♪♪♪♪♪♪♪♪
聞こえる着信音に思わず自分のケータイをみる
もちろん桐生は先程電源を切ったので桐生のケータイではない
着信音は水玉の子のケータイからだった
「はい もしも…」
電話口の相手は誰だかわからないが何だか驚いている
桐生は何となく気になりそのまま様子を見続ける
「しっ…白井さん!?えっと現在警邏中でありまして決してサボってる訳では…ゴニョゴニョ」
電話口の相手は白井黒子のようだ
しどろもどろになりながら何事かを弁明してる
どうやら風紀委員の仕事をサボって来ていたようだ
……………
……
「えっ!?」
……………
……
「か 観測地点は?」
……………
……
「ですから観測地点っ…」
初春はしきりに繰り返す
どうやら何事か起きたらしい…
「ラッキーです 私今ちょうどそこにいますっ!!」
右手をグッと握りガッツポーズを取る
むしろラッキーなのは俺の方だ
事件となれば堂々とあの輪の中に入れる
同じく右手をグッと握りガッツポーズを取る
……………
……
「御坂さん!」
電話を終えた水玉の子は戻ってきた御坂に呼びかけ行動を開始した
事の顛末を御坂に説明しだす
「何ですって!?この店が標的?」
桐生は超電磁砲が戻ってきたのを見て意気揚々と3人のもとに足を向ける
…が、足を止める
御坂と水玉の子がお店の従業員に連絡をし、避難誘導を開始する
桐生は腕章を外し物陰に隠れる
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