七月十八日

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桐生は真剣な顔で上条を睨みつけ質問の答えをまつ そんな桐生に圧倒されたのか上条はうっという顔をしたあとポリポリと頭をかき答える 「ビリビリにも言ったけど…みんな無事だったんだからそれで何の問題もねーじゃんか 誰がどうやって助けたなんてどうでもいい事だろ」 桐生は上条の返答に一度目を丸くして沈黙するがすぐにキッと睨み直し 上条に向けて右手を構える 「なら…もう一度、今度は真っ正面から見てみるだけだ!」 ヒュウゥゥと音をたてて掌に酸素を集める 「ちょ、ちょっと待て!おまっ」 「ちなみに俺はlevel3だ、超電磁砲と比べると見劣りするかもしれないが…真面目に防がないと怪我するかもな!…3…2…1…」 ご丁寧にカウントダウンしたあと上条に向かって放つ ――――――――――――――キュイン 上条の右手に確かに激突したソレは不思議な音をたてて消し飛ぶ 「うわっ…ってあれ?」 確かに桐生の力は"level3"だが何度もいうが攻撃力でいえば天で対したこと無い… 攻撃をうけた上条も拍子抜けしているほどだ だからこそ、わざわざ自分のlevelを伝えたり、カウントダウンまでして上条に防御体勢をとらせたのだ「やっぱりな、その右手か…これ以上はぐらかすようなら次からは"本気で放つ"」 桐生はまだハッタリをかまし続ける 「それとも、お望み通り第2のビリビリになって追いかけ回したりしてあげようか?」 上条はダァァァァァと叫びながら頭をかきむしる 「わかった!わかりましたよ!そんなに教えて欲しいならどうぞお聞きください!!」 上条はヤケクソ気味に言葉をまくしたてる それから、一呼吸置いて右手を胸の辺りまであげるとゆっくりと説明を始める 「…えっとな、この右手。あ、ちなみに俺のは合成着色じゃなくて天然素材(生まれたときから)なんだけど」 「…………。」 桐生は黙って話を大人しくきく 「この右手で触ると…それが異能の力なら、原爆級の火炎の塊だろうが戦略級のレールガンだろうが、神の奇跡(システム)だって打ち消せます、はい」 ………………… ………… …… … …エ――――――? 桐生は一転マヌケな顔をして可哀想な人を見るような目で上条を見ていた
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