112人が本棚に入れています
本棚に追加
キングを先頭に、次いでルーク、最後にクリスが会議室へと入室、そして各々の席へと着いた。
「皆、遅れてすまなかった。何分緊急召集だったのでな、これでも急いだんだ...」
申し訳なさそうにキングはそう言うと、会議室を見渡す。
会議室には大きな円卓があり、部屋の奥の壁に飾られた大きな絵画を背にキングが座り、キングの席を原点に、残り十一個の席が並べられていた。
一時のほうの席は空席、キングの左隣である十一時のほうにルーク、その右隣の十時のほうにクリスが着座した。
クリスの向かいである二時のほうには、落ち着いた雰囲気の長髪の男が座っており、玄関側の円卓の半分には同じ服装をした七人の男が座っていたものの、キングの左隣である一時のほうの席は空席であった。
「ビショップは早かったようですね。せっかくの休日でしたのに、陰気な組織に篭っていたのですか?」
クリスは向かいに座る長髪の男に語りかけた。
「まぁね、僕が読書好きなの、知ってるだろ?」
「相変わらずですね...」
「君もね、相変わらず堅苦しいよ。」
簡単なやり取りをした後、キングが号令をかける。
「では皆、会議を始めるので静かにしてくれ...」
重苦しい雰囲気で会議が始まった。
最初のコメントを投稿しよう!