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「さて、まずスネークの内部構造からですね。スネークはかなり特異な監獄だということはご存知ですね?」
「ああ...」
監獄スネークはクリスの言うように特異な構造をしている。
外に開いた円形の構造、いわゆるコロシアムのような構造をしており、内部の通路はとぐろを巻いたようになっている。
入口は最上階からとまた特異で、地上に近づくにつれ凶悪な罪人が収容されることになっている。
内部を構成する通路は、とぐろを巻いた通路ただ一本で、たくさんの検問所のようなものが一定間隔で設置されている。
「スネークは箱の大きさと収容人数が比例していないところが大きな特徴です。
地上に近づくにつれ中心部に近づくため、壁を破壊して侵入することは難しくなります。
クイーンほどの者でしたら、恐らく地上付近、つまり最深部にかなり近いところに収容されているはずです。」
クリスの説明が続く。
「通路にたくさんの検問所があることから、素直に入口から侵入するのは賢くない、したがって空からの侵入、あるいは地中からの侵入の二通りに自ずと絞られてきますね。」
クリスは指を二本立てて、ルークの様子を見る。
頭のあまりよくないルークが話についてこれているか伺っているのである。
「しかしですね、当然相手様もそんなことは百も承知のはず...そこで、今回は別案を使います。」
クリスの別案とは一体なんなのであろうか。
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