プロローグ

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空は群青色、雲は一つとない。太陽はポカポカと眠気を誘う春独特な柔らかな光りを出している。 辺りには桜が咲いていていて、風が吹く度に桜が舞い散り、幻想的な気持ちにさせる。 そこに、大小二つずつのシルエットが現れる。 その者達は全員で手を繋いでいる。 とても幸せそうな顔を四人ともしている。その顔を見ているだけでも、世界が平和になりそうだ。 小さいシルエット二つは大きな二つのシルエットの事をお母さん、お父さんと呼んでいる。 この四人はきっと家族なのだろう。 小さいシルエット二つはそれぞれ性別が違うみたいだ。 片方がもう片方の事をお兄ちゃんと呼んでいる、この子達は兄妹で女の子の方が年下のようだ。 この家族は、今日はピクニックにでも来ているのか、四人全員が背にバックを背をっている。 この四人はまるで『幸せ』といった言葉の塊にしか見えない。 ドガァァァン まるでそれを壊すかのように鳴り響く爆発音。 それと同時に起きる爆風 そのせいで、周りにあった桜の花がほとんど散ってしまった。 少年は急に起きた爆風に目を閉じ、腕で覆っている。
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