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少年は目を覆っていた腕を下げ、少しずつ目を開けていった。
その小さな瞳には信じられない光景が飛び込んできた。
その光景とは、母親らしき人が少年の妹を下にして地面に倒れ込んでいるといったものだった。
その母親からは赤黒い血が広がり、血溜まりが形成され、今も広がり続けている。
自分の見たものが信じられない・・・いや、信じたくない少年はもう一度、目を覆いたくなった。
少年は周りを見渡しまだ目を開いてから一度も見ていない父親の姿を探し出した。
少年は自分から数十メートル離れたところに父親の後ろ姿を見た。
その父親は誰かと話をしていた、相手は黒いローブを着ており頭が隠れていて顔は分からない。
黒いローブの男が少年に気づいたのか、少年の方に視線を向けている。
そして何かを呟くと、その男の頭上に炎が発生、集合していく。
そして集まった炎は何かを形作っていく。
その形は剣。
男は炎で出来た剣を少年に向け、また何かを呟きだす。
すると、炎の剣が少年に向かって飛んでいく。
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