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「甘味処があるんですかっ!?」
魔殊の言葉に真っ先に反応したのは沖田だ。
「はい。甘味処だけでなく、ここには骨董品屋、小間物屋、鍛冶屋に拝み屋、料亭など…宿屋以外どんなお店もございます」
魔殊は笑みを浮かべ、すらすらと答える。
「“案内屋”とは何だい?」
今度は近藤が魔殊に訊ねた。
「案内屋は、この宵闇通りに初めていらしたお客様にここの説明や案内をすることを生業としています」
「帰り道の案内も頼めるのか?」
土方が聞けば、魔殊はあっさり頷いた。
「勿論です。案内することが商売ですから」
ちなみに案内屋のご利用は初回のみ無料です、と言って魔殊が笑うと、土方と近藤は顔を見合わせ頷いた。
「なら、帰り道までの案内をお願いできるかな?」
近藤が頼むと、魔殊は苦笑した。
「この宵闇通りでは、取り引きを成立しないと帰ることが出来ません」
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