段ボール箱太郎

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そう遠くない昔… いや、やっぱ結構遠い昔に おじいさんとおばあさんが住んでいました 朝、お隣さんの掃除機をかける音で2人は目覚め、永谷園の梅茶漬けを朝昼兼用で食べる 食べ終えるとようやく仕事に行きます おばあさんは川に洗濯をしに行き おじいさんは山にハンティングしに行きました おばあさんが 「お隣さんは東芝の最新型の洗濯機使ってるってのに…」 と愚痴をこぼしていると 川の下流の方から川の流れに逆らって段ボール箱が流れてきているじゃないですか!? 「まぁ、なんと不思議な箱なこと」 そう言うやいなや、おばあさんは川に飛び込み、バタフライで箱に接近する 見事段ボール箱を救出すると、そのサイドには 〓みかん〓 と書いてあったとな… その少し前 山にモンハ…ハンティングしに行ったおじいさんは 「何でもっと若い娘と結婚しなかったんじゃ」 と言ってさらに 「今の嫁さんはお茶漬けしか能がない」 とまで言ってました その夜 おばあさんはおじいさんに例の箱を見せました 爺「なんじゃこりゃあ」 婆「〓みかん〓」 爺「もしかしたらポンカンかもしれんじゃろ」 婆「いえ、もしかしたらシーチキンかもしれませんよ」 爺「いや、それはない」 婆「とりあえず開けてみましょうよ」 おばあさんは恐る恐るガムテープをはがし始めました しかし… 婆「私、ネチャネチャするの嫌だからあなたがやってよ」 爺「こんなもん文明の利器、マッチでイチコロじゃ」 婆「燃やしてどうするんだい」 爺「わしもネチャ×2は嫌いじゃ」 婆「…」 爺「…」 結局その日は開けずじまいでした…
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