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from
Saty cat's point of view
それはフィヨルドの香り
透明な箱に閉じ込めた海と空を
黒猫は耳元でささやいた
その瞳は哀しみを写しとり
今も私をまっすぐに見る
私が
逃げるように向かった先
ここには宇宙の果ての静けさ
弾けもしないピアノに指をあてて
弾けもせずに呆然としていた
知る由もないあなたの哀しみと
得る術もない私自身の安らぎ
まるで現実味の欠落した
夢をみるような言葉達が
私を眠らせる 今も
私は薄明かりの泥の中で
私の目は何も見ていないのだ
救い難きナアシシズム 私は
可哀相な自分ばかりが
いとおしいのだ 私は
私は
私などは
私ごときは
G♭の猫がみえない
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Saty cat's point of view
君に私はみえなくなった
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