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プロローグ
「転生管理局局長ラファエル執務室」と書かれた扉の前に、翼の折れた天使が一人佇んでいた。
罪を犯した天使は、任命権者である所属官庁の局長が取り調べを行い、処分を下すことになっている。
この天使もまた、そのために呼ばれたのである。
処分が言い渡されるため、絶望の淵に立っているはずの天使は、怯える様子もなく、平然としていた。
むしろ笑みを浮かべているようでもある。翼の折れた天使を連行するために脇を固めている天使二人は、その姿を不思議そうに眺めていた。
程なくして、扉の奥から声が聞こえてきた。
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