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もう一度、辺りを見渡した。
やはり自分しかいない。
ここか本当に地獄なのかということ以前に、地獄に墜ちる前に共にした仲間がいないことが、春江を不安にさせた。
春江は、死んだばかりの時も独りぼっちだった。
しかし、次第に仲間が増えていって自分を支えてくれた。
独りになって、改めて仲間の存在が大きかったことに気付いた。
でも、仕方ないことである。
今の現状を受け入れて前に進むしかない。
そう思いながら、春江は目の前にある木の扉を見つめていた。
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