第1章「地獄の洗礼」

4/47
前へ
/1646ページ
次へ
この先に何があるのだろうか。 未知への恐怖は計り知れないものだった。 ここが地獄だったら、扉を開いた瞬間からだろうということを直感していた。 春江は、スカートについた埃を払うと、ゆっくりと扉の前まで歩いていった。 ごくりと生唾を飲むと、緊張した面持ちでドアノブに手をかけようとした。 「よし! 行くぞ!」 自分に言い聞かせるように声を出して、ドアを開いた。 ドアを開くと、先程の静寂とはうって変わり、うねり声や叫び声が響いていた。
/1646ページ

最初のコメントを投稿しよう!

374人が本棚に入れています
本棚に追加