第1章「地獄の洗礼」

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この板は飛行機の翼のようでもあるが、その板に描かれている模様はデフォルメされている翼のようでもある。 この板は固定されているのではなく、時折折れ曲がったり、翼のように羽ばたいたりしている。 天使である。 その天使の手には鞭や警棒を持っており、いかにも罪人を痛みつけると言わんばかりの格好をしていた。 天使達は、円盤が地面に降りると、ゆっくり地面に足をつき、腕組みをして、この部屋の壁に陣取った。 壁一面に天使がいる。 百名余りいる天使は、何も語らずただ立っていた。
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