第1章「地獄の洗礼」

12/47
前へ
/1646ページ
次へ
そんな目とは裏腹に、満面の笑みを浮かべながら、罪人達に語りかけた。 「罪人の諸君。地獄へようこそ」 いよいよ地獄へ突入する。 春江はそう実感した。 「私の名は、ダニー・クルトン。三等検察官である」 そう自分の名を明かすと、ダニーの右側に大きな赤い火柱が立った。 その火柱には記号のような文字のようなものが刻まれていた。 この文字は検察官という役職名とダニーの名前のようである。 この火柱は名刺代わりであり、身分を偽りなく示すために用いられるもので、天使が出向いて職務を全うする際には必ず提示されるものである。 自己紹介後、ダニーは続けて話し始めた。
/1646ページ

最初のコメントを投稿しよう!

374人が本棚に入れています
本棚に追加