プロローグ

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ラファエルは、ベリーを一瞥すると、手にした書類に目を通した。 「ベリー・コロン、汝は、天使であるにもかかわらず、罪を犯した自殺者をかばい立て、現世の秩序を乱したことに相違ないか?」 ベリーは、思わずため息を漏らした。 局長といえども、その程度の器かと思わずにはいられなかったからである。 「局長! あなたには失望しました。彼女が罪を犯す羽目になった事情をお分かりになっていない!」 ベリーは毅然として、ラファエルに反論した。 「どんな理由があろうとも、罪は罪だ。違うかね?」
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