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それで奏から誘われた時はすごく嬉しくて……でも、結衣もいるんだって知ってたからあまり乗り気じゃなかった」
いつも感情をあまり表に出さない凛がここまで自分から話すなんて……。
「それでも奏を待ってて……1人で奏が来た時、あたし混乱しちゃってすごい偉そうなことを言っちゃったけど……すごく嬉しかった。結衣よりあたしを選んでくれたんだって」
こんな展開俺がやったギャルゲにはなかったぞ。
下手なことを言ってまた凛を怒らせたくないしな……。
どうする俺。どうする! ……どうしようみんな。
ここはストレートに。
「そりゃあ凛も大事な俺の可愛い妹だからな」
「────っ!?」
凛の顔が真っ赤になった。
やべっ、怒らせたかな。
「か、勘違いしないでよねっ! 別に今日のお礼を言ってるだけで、奏のことを好きとかそんなんじゃないんだから……」
最後の方はまるで自分自身に言い聞かせているみたいに声が小さかった。
そんな凛を見ていたら俺はつい、
「な、なに」
凛の頭にポンッと手を乗せていた。
そして、
「俺は凛のこと好きだからな」
笑顔でそう言っていた。
もちろん、妹としてだけど。
「ば、ばばば、バッカじゃないの!? い、妹のあたしに、す、好きって……」
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