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「――凛、そこ……気持ちいい……」
俺は凛のマッサージが気持ち良くて緩みきった顔で――結衣の太股も原因の1つだが――そう呟いた。
「ひゃぁっ!? お兄ちゃん、いきなり喋らないで」
いきなり喋るなと言われても困るんだが。
喋るために「喋るぞ」と言うのも、いきなり喋ることになるしな。
息でも吹き掛ければいいのか?
いやそれでも困るぞ!
鼻でフンフンと興奮気味に吹き掛ければいいのか、口でハァハァと興奮気味に吐き掛ければいいのかわからない。
お兄ちゃんにどうして欲しいんだ、結衣!
「い、いきなり変な声で変なこと言ってんじゃないわよ!」
俺が思考回路を加速させ、通常の1000倍の世界でそんなことを考えていると、凛が慌てた様に叫んできた。
せっかく褒めてやったんだから、少しは嬉しそうにすればいいのに。
可愛いげのない妹だな、まったく。
――まあ可愛いいんですけどね!
と言っても、今の俺は視界を塞がれている状態なので、たとえ嬉しそうにしていたところでその顔を見ることはできないんだけどね。
んー、残念だ。
いやでもこの状態は止めたくないから我慢しよう。
ここは我慢の子だぞ!
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