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「坊や、そこの資料を取って頂戴」
「これですか? 璃緒先輩」
球技大会での願い事騒動があってから1週間、俺は今生徒会室に来ていた。
球技大会閉会式後、そのまま終業式が行われたわけなんだけど、その時に校長先生から俺の生徒会副会長就任が正式に認められたものとして発表されてしまった。桜蘭高校は生徒会長のみ全校生徒による投票で選ばれるんだけど、その他の役員は生徒会役員での相談で決めることとなる。つまり璃緒先輩しかいなかったわけだから独断で選べたということになるらしい。
俺の頭の中がぐちゃぐちゃと混乱したままそのまま夏休みとなってしまい、そして今、俺は休日だというのに璃緒先輩に生徒会室に呼び出されてしまい仕事の手伝いをさせられていた。
いやーすっげぇビックリしたわぁー。結衣に抱き着かれながらギャルゲしてたら、いきなりあや姉経由で璃緒先輩に呼び出されるんだもんなぁ。
同じクラスということであや姉は璃緒先輩の連絡先を知ってたんだな。もうっ、知ってたんなら紹介して欲しかったわん。
生徒会室に着くと中では既に璃緒先輩が仕事をしていて、何をしたらいいか解らない俺は取り敢えず指示のままに行動しているわけだけど、やっていることといえばコーヒー出しと過去資料を探して渡してあげることだけ。
俺いる意味あるのか?
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