ゲームのお時間です

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 やっぱり俺以外の前だとそのキャラなのか。まあ俺にはそっちの方が安全で安心なんだけどな。でもなんか物足りないんだよなぁ……。 「なあ、なんでわたくし様って言わな――なんでもないですごめんなさい……!」  俺が物足りなさからキャラチャンジしている理由を訊こうとすると、ひまりが目付きで黙りなさいと命じてきた。それも俺以外に気付かれないほどの一瞬だけだ。  俺はそんなひまりの目付きでゾクゾクと背中を走る感覚を、悪寒のような気持ちの悪いものではなくだんだんと心地よくさえ感じ始めている自分に気が付いた。  ……やばいな、М属性取得可能条件をクリアしそうだ。 「まさか奏お兄ちゃんがひまりちゃんと友達だなんて思わなかったよ。いいなぁすごいなぁ羨ましいなぁー!」 「よ、よかったら仲良くしてくださいね?」 「是非!」  るみかちゃんが瞳を輝かせ前のめりでひまりに近づくものだから、さすがのひまりもその勢いに圧倒されていた。  ひまりが友好の印に握手をしようと差し伸ばした手をるみかちゃんは両手で握り上下にブンブンと振る。 「ひまりさんっていうの? 私は奏くんの姉であやめっていいます。宜しくね?」 「あっ、はい。咲神ひまりです、宜しくお願いしますね」  るみかちゃんを超えるアイドルスマイルで返すひまり。  もしかしてるみかちゃんはひまりを手本にしてるんじゃないのか? 「私は妹の結衣です。宜しくお願いします、ひまりさん。ちなみにお兄ちゃんは結衣のお兄ちゃんだから手を出したら許しませんからね」 「ちょ結衣っ!?」 「大丈夫よ結衣さん。結衣さんが知ってるかわからないけど、私お仕事でアイドルをしてるの。だから恋愛は禁止だし、そうじゃなくっても藤森くんとは絶対にそんな関係にはならないわ」 「そうだぞ結衣。俺とひまりが恋人関係になることは結衣と俺が付き合うくらいありえないことだ」 「え!? じゃあお兄ちゃんとひまりさんはすでに付き合ってるってことなの!?」 「なんでだよ!」
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