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「藤森くん、まさかあなた、実の妹さんとそんなことになっているなんて……。近親相姦だなんてさすがの私も引くわよ?」
「やめてくれ西園寺! 間違ってもそんなことはありえないから!」
「結衣さんはいつでもウェルカムだよ?」
結衣の発言で一斉に冷ややかな視線を向けてくる一同。
あーこれ、あれだな。ダメなやつだ。もう何を言っても信じてくれない人の眼をしてる。
俺は諦め溜め息を吐くと、話題を変えるべく両手を叩いてから、
「で、このメンバーで何する?」
「……さすがに手を叩くだけで空気を変えられると思っていないわよね? 藤森くん」
「やっぱダメか……?」
「当たり前じゃない。けれど今はその流れに従ってあげるわ」
「西園寺……俺は今日初めてお前が良いやつに思えたよ」
「やっぱり止めようかしら」
「すいませんごめんなさいいつも感謝しています!」
「わかればいいのよ、わかれば」
ふふっと笑う西園寺。
今日も楽しそうだなー。
俺が西園寺に弄ばれかけていると、またしても携帯が震えてメール受信を知らせる。
俺は誰からだと確認をすると、あれ? ひまりからだ。
俺が視線をひまりに向けえると、顎で指すように早く携帯を見る様に促してきた。
慌てて内容を確認すると――
『なにわたくし様以外にしっぽ振ってるのよ!』
こんな内容が送られてきていた。
うはっ、なんだよこれ。つまりこれって嫉妬だろ? 思わず吹いて笑うところだったぜ。
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