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「お兄ちゃん、今日はどこに行くの?」
「今日は──秋葉原だ!」
そう、俺と結衣はこれから2人で秋葉原に行くのだ。
入学式の日、俺はとある事情で結衣とデートをする約束をしたのだが、行き場所は俺が決めていいということなので、今日発売のゲームを買いに秋葉原に行くことになった。
俺と結衣は電車に揺られること数十分。ついに秋葉原に着いた。
「ここがあの、秋葉原」
結衣は目をキラキラと輝かせ、期待と不安でいっぱいという表情をしていた。
「待ってろよ妹達!」
本当は深夜販売に並びたかったけど、結衣とデートをしなくちゃいけないから9時に家を出たというわけだ。
「行くぞ、結衣」
結衣は初めての秋葉原だから迷子になったら大変だ。
というわけで、俺は結衣に手を差し伸ばした。
俺の手を見た結衣は何の躊躇もなく握ってきた。
結衣は手を繋ぐなり俺の顔を見上げてきて、えへへ、と可愛らしく微笑む。
なんて可愛い妹なんだ。
凛も結衣みたいに素直になれば可愛らしいのになぁ。
俺は結衣を連れて、真っ先にお目当てのゲーム『どきどきメモリアル7』略して『どきメモ7』が売っている店へと向かった。
「お兄ちゃん、このお店に入るの?」
「そうだよ結衣。お兄ちゃんはこれから妹達を迎えに行くんだ!」
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