モテ期来襲

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「あんた。なんか楽器できる?」 できるも何も、特技なんて俺には何もない。 ていうか、何故俺なんだ? 女の子ならいくらでもいるし・・・。 「いや。楽器は弾けない。てか、なんで俺?」 「席近かったから。」 「・・・」 「何よ。黙り込んじゃって。男ならしゃきっとしなさいよ。」 なんなんだ・・・。 入学して30分程度しかたってないのに、なんで俺はこんな状況に置かれてる・・・! 神様・・・!! 「ま。もうあんたに用はないわ。邪魔して悪かったわね。」 「ま、待ってくれ!」 これはおそらくバンドに誘ってくれてるってことだよな・・・ こんなチャンス・・・ 人生に1回あるかないかのチャンス逃すわけにはァァッ!! 「バ、バンドに入れてくれないか・・・?」 「でもあんたなんもできないんでしょ?」 と彼女。 「ああ。だが練習はする!だから・・・バンドメンバーに加えてもらえないだろうか・・・」 「・・・」 彼女は少しの時間をおき、 「そよぎ。」 「?」 「だーかーらー!私の名前。今日の放課後正門のとこで待ってなさい。」 そう言って彼女は席を立ち、去ってしまった。 成功・・・したんだろうか? てか・・・女子と正門で待ち合わせ。 ・・・。
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