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「ふふーん。私の木刀は金槌なんかじゃ砕けない」
預かり屋に預けていたのは木刀であって木刀じゃない。
私が扱う木刀には全て太い鉄の芯が仕込んであるんだから。
天草は涼香を庇うように前に出る。
「世界は司令塔を必要とする」
「うん、ありがとう」
(にゃははー。『壱練弐滅(イチレンニメツ)』だっけ?)
壱練弐滅……天草の能力。
一度受けた現象を二度目には無効化してしまう能力。
現象には無効化出来るものと出来ないものがあるけど基準は曖昧。
(瞬間全知も例外じゃないわけね)
そのせいで天草の動きが知れなかったってところか。
そのぶん警戒はしてたけど。
「倉田は右から、天草は左からクヌギ君の方に追い込んで」
「おぅ、任せとけ」
「世界が望むなら……」
成る程、クヌギを直接の戦闘に参加させないところは流石の司令塔ってかんじか。
「へっへー。またバラバラにしてやるぜ」
倉田と天草は陽動。
クヌギはトドメをさす係。
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