情報屋と六階。

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「作戦開始!!」 「やっとなのね……」 天草の速攻。 両の手には工具箱から持ってきたような普通の金槌。 しかしそれでも殺傷能力は十分。 「世界は……」 僅かばかりの間があく。 「?」 「世界は理解した。お前の先取りは異能の力によるものだと」 金槌を目で追い、避ける。 瞬間全知に慣れ過ぎていたためいつも以上に消耗してしまう。 「まっ、普通に考えたらそうかもね」 「その異能は俺に効かなくなっている」 私の瞬間全知は天草の壱練弐滅に無効化されている。 天草に対してのみ。 「だから?」 「世界は単純明解。互いにぶつけるのは己自信が持つ技術のみ」 4対1で何を言ってるのでしょうか貴方は。 意外に天然だな。 眼前まで迫った金槌を必死に木刀で受ける。 (重いっ!!) 金槌を木刀ではじく度に反動と痛みで木刀を落としそうになる。
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