ようこそ楽園へ

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チャイムが鳴り響く校内を意気揚々と走りながら大声で歌う一人の男の子。 「ぺぺぺ…ペッチャパイ。きっとこれから ペッチャパイ 輝き出すよー」 彼の名は桐咲真理(きりさきまこと)高校1年生になったばかりの元気が取り柄の男の子。 その後ろから凄まじいスピードで走ってくる女の子が1人。 「そんな歌を大声で歌うなー!」 追いつくや否や強烈な平手打ちを見舞った彼女の名前は黒木千秋(くろきちあき)容姿端麗で性格良好な誰にでも優しい女の子。 ただ1人に対して意外は。 「なにすんだ千秋!? 人が気持ちよく歌ってる時に!」 「聞いてる人達は気持ちよくもなんともないわよ! まったく」 千秋の胸元辺り見つめる真理。 「ペッチャパイ 千秋のあだ…なふぐぅ!?」 真理の眼に写ったのは、人生で最速のスピードで飛んできた靴底であった。 「あんたってホンットに最低!」 この2人が周りからおしどり夫婦と呼ばれているのは言うまでもない。
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