一、『あくま咲く!!』
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恐る恐る、あやめとかんなは洗面所に足を踏み入れる。 毎日使い慣れている洗面所も、今となってはなんだか一種の死地のように思えて、そこに足を踏み入れるということは、二人にとってそれこそ死を覚悟するような大事だったのだろう。 それでも、自分たちの命より姉の命(今さらながらそんな大げさなことは一つもない)を優先していることは、さすが花島三姉妹、脱帽の限りである。
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