一、『あくま咲く!!』

3/32
前へ
/156ページ
次へ
「あは、じゃないよさつ姉ー。まず顔洗って来たら?寝癖もひどいよ。こんなみすぼらしい姉をもって私は恥ずかしいよ」 次女のかんなは猫の顔をモチーフにした大きなクッションに肘をつきながら、やれやれと言った様子で一つ嘆息する。 「いいからいいからー。早くなんか食べさせてあやめー」 「よくないわよ……わかったから早く顔洗ってきなよ」 「やったーい!!」 実の姉ながらめんどくせえ。 あやめとかんなは本気でそう思った。
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加