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今までに聞いたこともないくらい、柔らかく優しい声。
なんとなく今なら甘えられる気がした。
私を撫でていた手が離れる。
反射的にその手をとり、ぎゅっと抱き締めた。
甘え下手な私の精一杯の甘えだった。
「ん?どうした??」
返ってきた君の声は、柔らかく優しいままだった。
「なんでもない…。」
心なしか私の声も柔らかく響いた。
それ以上何も言えなくて、ただただ君の腕を抱え込んだ。
「何?どうしたんよ?」
クスクス笑いながら、自由の利く腕で私の頭を撫でてくれる君。
涙が出そうな程…幸せに思った。
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