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心臓がうるさい。
痛いくらいに身体中に鳴り響いた。
どのくらい抱き締められていたんだろう。
静かに君は私から離れていき、私の顔をのぞき込んだ。
近付いてくる君の顔。
真っ直ぐ見てくる君の瞳。
そらそうにもそらせない。
――――――コツン
君のおでこと私のおでこがくっついた。
君の両手は私の頭を抱え、耳をふさいだ。
「―――――――――。」
何か言ったみたいだけど、私の耳には聞こえるはずもなく…。
「何…?なんて言ったん??」
聞き返す問いに答えはなく、君は離れるとタバコに火をつけた。
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