【第一章】終焉の夜明け~其弐~

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宣誓の儀の後、トキヤ・エレミヤは順調に成長をした。 そして今日はトキヤの5歳の誕生日である。 城内はいつも以上に大騒ぎであった。 「ほら、トキヤ。もう少しで時間なんだからお部屋に戻って準備してきなさい」 ユリアは愛する息子に優しくそう告げた。 「わかりました。母上様」 そう答えて母の隣から離れ、扉の方に歩いて行った。 期待の王子は皆の希望通り、優しく賢く育っていた。 トキヤはふと母の方を見る。そこには2年前に生まれた妹のエリスがスヤスヤと眠っていた。
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