第十一章「夜深」

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夜深の言葉に促され移動した部屋には、大型のモニターが設置されていた。 『やあ』 そこには、あの日と変わらない憎むべき姿が映し出されている。 『じゃあ簡単にゲームの説明をしようか』 そう行って画面の向こうにいる夜深は、二枚のカードを取り出した。 『この二枚のカードを、画面左がA・画面右をBとする。その内の一枚が当たりで、君達には3回だけ選ぶチャンスがある』 裕也が数回頷き、モニターを注視する。 『当たりを引いたら君達の勝ち。外れを引いたら僕の勝ちだよ』 夜深は、そう言いながら不敵に微笑んだ。
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