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「綾香。この施設の構造は解るか?」
智久が紙とペンを用意しながら問い掛ける。
一同は、それを囲む形で集まった。
「大まかな構造なら解るわ」
「まず、エリアはA~Jまで在って…」
その言葉を遮り戸塚が呟く。
「そんなに存在するんですか…」
綾香は小さく頷き、話を再開させた。
「私達がいるのは地下1階で、エリアはA~E。更に下はF~Jのエリアが在るの。EとJは全てのエリアの中心に在って、特別なカードキーが無いと入れないわ」
「…そのカードキーは?」
智久が短く尋ねたが、綾香は首を横に振る。
いきなり行き詰まってしまった。
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