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「裕也、ちょっと持っててくれ」
智久がカードキーを取り出したケースを渡し、扉の前へと立つ。
「…………」
一同が見守る中、ゆっくりとカードキーをスライドさせる。
ピーッという音と共に、ランプは青色に光った。
「やったわね!!」
綾香の喜びの声と共に、一同の顔も綻ぶ。
しかし、その安堵は直ぐに砕かれた。
『八桁のパスワードを入力して下さい』
無機質な音声が告げると、カードリーダーの一部が開き、入力画面が現れる。
「そんな……」
一同は黙って画面を見つめる事しか出来なかった。
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