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「…永宮くん。一つお尋ねしても良いですか…?」
飛行機内。
戸塚は口元をヒクヒクと歪ませている。
「……ええ」
智久は申し訳なさそうに俯き、隣の席を眺めていた。
「何故、彼女がいるんでしょう…?」
戸塚も智久の視線に合わせ、二席隣を見つめる…。
「何故でしょう…。全くもって不明です…」
「「ハァ…」」
二人は揃って大きな溜め息を吐く。
それを側で騒いでいるリリーは、不思議そうな顔を浮かべた。
「二人とも元気ないわね?私なんて初めての日本でウキウキなのに!!」
原因は自分にあるとは、これっぽっちも考えないリリーに、二人は再度溜め息を吐いたのだった…。
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