第十七章「犠牲」

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戸塚達は榊原の部下によって、夜深の待つ部屋へと連れていかれた。 「馬鹿な事をしたものだ。私に従っていれば良いものを…」 「総理…。貴方は一体、何を企んでいるのですか?」 戸塚が悲しみを含めた声で尋ねる。 自分が必死で尽くしてきた国の代表が、自分達を裏切っているのが辛かったから。 「それを語るには、奴が足りない。おい、奴らを連れて来い」 榊原に指示された二人の部下は、足早に部屋を出る。 「奴らが来たら話してやろう。遠大かつ深遠な計画の全てを」 そんな会話が続くなか、夜深は一人微笑んでいた。
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