第参章「愛しく哀しい地」

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その後、智久とリリーは捜査員を紹介された。 「…とまあ、こんな感じですかね」 一通りの挨拶を済ませ、智久と戸塚は煙草を吸いながら休憩している。 そんな時、智久が思い出したように尋ねた。 「…確か七人って言ってましたよね?あと一人は…?」 紹介されたのは三人。 戸塚とリリー、自分を合わせても六人しかいなかった。 「そうでしたね。…最後の一人は、きっとビックリしますよ」 怪しげな笑みを浮かべる戸塚に、智久は首を傾げる。 そして、頃合いを見計らったかの様に室内に声が響いた。 「戻りましたー!!」 どこか聞き覚えのある声に、智久は出入り口へと目を向ける。 その時の顔は、ひどく可笑しいものだった。
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