第四章「神隠し」

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「…話が飛んでしまいましたね」 やれやれといった風に煙草を揉み消し、智久へと向き直る。 「つまり、今回の廃村も"犬鳴村"なんだと思うんですよ」 「その廃村自体に意味は無い。しかし、それを隠れ蓑にした何かがあるんだと思います」 確かに、一連の行方不明者が同じ廃村に行く。 これだけを聞けば、廃村に何か重要な手掛かりがあると推測する。 だが、その理由は? なぜ一様に廃村へと導く軌跡を残すのか。 何か、注意を引く為の物に感じてならない。 それを戸塚は感じていたらしい。 「………」 しかし。二人が答えに行き着くには、手掛かりが足りなかった。 決定的な何かが…。
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