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「そろそろ静岡に入りますよ」
戸塚の言葉通り、頭上には静岡の入り口を告げる案内が掲げられていた。
「…少し休んで行きませんか?」
SAの標識を見つけ、智久が提案する。
一同は、それに賛成した。
――――
「美味しい♪」
リリーは抹茶アイスを、熱心に口へと運ぶ。
初春の涼しい風が吹いているのに、寒くはないのだろうか?
冷え性の智久は不思議でしょうがなかった。
「…リリーさん、富士山はもう良いんですか?」
少し遠目に見える富士山を指差し、裕也が呆れ気味に尋ねる。
「ケータイで写しといたから平気♪」
「そうですか……」
三人は、呑気なリリーに苦笑う事しか出来ずにいたのだった。
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