第五章「軌跡の先に…」

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「…何か気になる所があるんですか?」 戸塚から発せられる気迫に、智久は息を呑みながら問いかける。 「ええ…。有り得ない事が…」 「前より荒れてるって事ですか…?」 裕也が遠慮がちに尋ねた。 その問いかけに対し、戸塚は首を横に振る。 「それならば可能性は低いながらも、説明はつきます。地元の不良が肝試しなどに来たとか…」 「じゃあ、何処が変わってるの…?」 リリーが首を傾げる。 それに対し、戸塚は躊躇いながらも口を開いた。 「家の内部構造そのものですよ…」 リリーと裕也は驚きを隠せず、口を小さく開けたまま黙っている。 しかし。智久だけが、この時の矛盾に気付いていた…。
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