第五章「軌跡の先に…」

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一同の目の前には、地下へと続いているであろう、闇へと向かう階段が広がっていた。 「床の出っ張りが気になって、引っ張ってみたら…」 リリーが信じられないといった顔をする。 石で出来た階段の下からは、冷たい風が舞い上がってきている。 寒さからか、恐怖からか…。 全員が一様に身震いをした。 「家屋の造りより、随分と新しい…。 一度、本部に連絡した方が良さそうですね…」 戸塚が言いながら、携帯端末を取り出す。 「……………!?」 しかし、すぐに顔を強ばらせた。 「どうしたんですか…?」 既に予想はついていたものの、否定の言葉が欲しく問い掛ける。 「有り得ない事に、圏外です………」 解っていた事とは言え、ショックは大きかった。
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