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一同の目の前には、地下へと続いているであろう、闇へと向かう階段が広がっていた。
「床の出っ張りが気になって、引っ張ってみたら…」
リリーが信じられないといった顔をする。
石で出来た階段の下からは、冷たい風が舞い上がってきている。
寒さからか、恐怖からか…。
全員が一様に身震いをした。
「家屋の造りより、随分と新しい…。
一度、本部に連絡した方が良さそうですね…」
戸塚が言いながら、携帯端末を取り出す。
「……………!?」
しかし、すぐに顔を強ばらせた。
「どうしたんですか…?」
既に予想はついていたものの、否定の言葉が欲しく問い掛ける。
「有り得ない事に、圏外です………」
解っていた事とは言え、ショックは大きかった。
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