第六章「悪魔の視線」

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地下へ向かうに連れ、段々と気温が低くなっていく。 「智久さん…。どうかしたんですか…?」 時折、後ろを振り返ると、智久は難しい顔をしていた。 それが気になり、問い掛ける裕也。 「…ん?いや、何でもない」 焦る素振りも見せず、言葉を濁す智久。 「それなら良いんですけど…」 前に向き直り、足を滑らせぬよう慎重に歩く。 そして、先頭を行く戸塚が、不意に足を止めた。 「どうやら、階段は終わりみたいですね…」 一同の目の前には、鉄製の大きな扉が行く手を阻んでいる。 「嫌な光景だ…」 智久は扉を見つめながら、あの時の事を思い出す。 それは、今でも生々しく脳裏に潜む、忘れられない悪夢だった。
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