第六章「悪魔の視線」

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「行きますよ…?」 苦しげな表情をする智久に確認し、戸塚が扉を押した。 一見、新しそうな扉は建て付けが悪いのか、耳障りな音を発しながら、ゆっくりと開いていく。 奥から吹き抜ける風が、一段と冷たくなった気がした。 更に奥へと続く道は、コンクリートで舗装されている。 傷や汚れから察するに、作られてから7~8年といったところだろう。 何故、廃村の地下にこの様な場所があるのか。 此処には何があるのか。 此処は何の為にあるのか。 此処は誰が作ったのか。 考えれば考える程、答えが遠ざかり疑問が増える。 そして、この地下が事件に関係するなら。 それは、とてつもなく巨大な陰謀が渦巻いているような気がしてならなかった。
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