第六章「悪魔の視線」

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智久達は、ひたすらに前へ進んでいた。 少しずつカーブしているものの、曲がり角には遭遇していない。 「…いい加減、飽き飽きしてきたわね」 さも退屈そうな声色でリリーが言う。 そんな思いが届いたのか道が拓き、先には2つの道が見える。 「どうしますか…?」 裕也が左右の道を交互に見渡しながら問い掛けた。 「取り敢えず、右に進みましょうか」 戸塚の言葉に頷き、一同は順番に道へと進む。 しかし、戸塚と裕也が道へ入った時、ソレは起こった。 「……!?」 智久の目の前で、突然鉄格子が落下してきたのだ。 「智久さん!!」 「永宮くん!?」 戸塚と裕也、智久とリリーを分ける形で、鉄格子が道を塞いでいた。
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