第六章「悪魔の視線」

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智久とリリーは、道に異変を感じていた。 いつの間にか、コンクリートの地面から、タイル張りの床へと姿を変えている。 「何かの施設みたいね」 次第に床だけではなく、天井や壁までもが建物の様になっていく。 暫く歩くと、壁に文字が書かれてるのを見つけた。 【A‐1】 恐らく、この施設の様な場所は、エリアが多く存在するのだろう。 順当に考えて、此処は施設の端。 其処に二人は居ることになる。 「じゃあ向こうの二人はB‐1かしら?」 確かに可能性はあるが、智久は否定した。 「あんな風に俺らを離れさせたんだ。きっと戸塚さん達は大回りして、俺らと正反対のエリアに行くだろうな」 その答えに、リリーは感慨深く頷いた。
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