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「っても、此処に食うもんなんか無いだろ…」
「大丈夫よ、…ジャジャーン♪」
何処に持っていたのか、サンドイッチを二つ取り出すリリー。
「お前、いつの間に…」
「さっき買っておいたの♪」
子供の様に笑うリリーは、緊張すら感じられない。
一つ受け取り、食べ始める。
サラダタイプの物だった。
「キャッ!!…あーあ、汚れちゃった…」
リリーの服には、ベッタリとマヨネーズが付いている。
「ちょっと洗ってくる…」
俯きながら、少し先の部屋へ入って行ってしまう。
仕方なく後をついて行った。
「……………」
室内に入ると、水道で汚れを落とすリリーの姿があった。
部屋に広がる矛盾に、智久は嫌な違和感を覚えずにいられなかった。
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